エコ・ファーストの約束
~ 環境先進企業として地球環境保全の取り組み ~
東洋ライス株式会社(以下「東洋ライス」)は、2018年8月7日(火)環境保全に関する取組み目標をまとめた「エコ・ファーストの約束」を環境大臣に提出し、「エコ・ファースト企業」として認定されました。
「エコ・ファースト制度」は業界トップランナー企業による環境保全活動をさらに推進していくために、環境省が2008年に創設した制度です。具体的には、企業が環境大臣に対し、地球温暖化対策、廃棄物・リサイクル対策など、自らの環境保全に関する取り組みにおいて更なる推進を約束し、環境大臣はそれらの取り組みが同制度の条件に合致していると認めた場合、その企業を環境先進企業、即ち業界では最も先進的な「エコ・ファースト企業」として認定するものです。
平成30年8月7日 環境大臣室にて 中川環境大臣(左)と当社社長の雜賀(右)
私たち東洋ライス株式会社は、稲作の土づくりから炊飯以後まで、お米の全工程に関する総合メーカーとして日本のコメ文化の向上に努めるとともに、国民の健康増進と環境負荷の低減に努め、持続可能な循環型社会の形成に貢献するため、以下の取り組みを推進してまいります(2023年8月7日に内容を更新)。
(以下の取り組みはいずれもBG無洗米※だけが実現出来る内容であります)
➀2050年までに温室効果ガス排出量ゼロを目指し、BG 無洗米(健康価値を残す特殊加工を施した金芽米、金芽ロウカット玄米を含む)の普及などを通じて、脱炭素社会に貢献してまいります。
■BG無洗米および健康価値を残したBG 無洗米「金芽米」「金芽ロウカット玄米」の普及に努め、CO2 排出削減量を2030年度に2006年度比で15%増やします。
- 東洋ライスが開発したBG 無洗米製造装置で加工された各無洗米は、製造エネルギーを普通米使用時の上水・下水処理のエネルギーとでCO2 排出量を比較すると、約5 分の1 になります。その普及により、CO2 排出削減量を2030年度に2006年度比で15%増やします。
- 2030年度までにサプライチェーン全体でのCO2 排出量(スコープ3)への取り組みに関する情報を公開していきます。
■金芽米専用精米機のエネルギー消費量は、従来型の精米機と比較して約17.4% 減、金芽ロウカット玄米専用加工機は同73.5% 減となります。現在全国に設置されている金芽米専用精米機は17工場、金芽ロウカット玄米専用加工機は3工場ですが、さらにこれらの専用加工機が設置可能な精米工場への入れ替えを推進し、2030年度までに2010年度比エネルギー消費量を10%削減します。
- 現在全国に設置されている金芽米専用精米機は17工場、金芽ロウカット玄米専用加工機は3工場で稼働しています。エネルギー消費量は、従来型の精米機と比較して、金芽米専用精米機は約17.4% 減、金芽ロウカット玄米専用加工機は約73.5% 減となります。これらの専用加工機が設置可能な精米工場への入れ替えを推進し、2030年度までに2010年度比エネルギー消費量を10%削減します。
■BG 無洗米(金芽米、ロウカット玄米を含む)の普及により、汚濁物質・エネルギーの削減量を2030年度に2006年度比5%増やします。
- BG 無洗米の消費量増加により汚濁物質(BOD、COD、リン、チッソ等)の発生が削減されます。一方、BG 無洗米を加工する際のエネルギーは、とぎ汁処理にかかるエネルギーの約1/2 以下。トータルで比較してBG 無洗米のほうが環境負荷が小さくなります。BG 無洗米の普及により、2030年度に2006年度比で汚濁物質・エネルギーの削減量を5%増やします。
(エネルギーは、kca(l 熱量)を指しており、「BG無洗米の製造エネルギー」と「とぎ汁の下水処理に必要なエネルギー」を比較したものです。)
■当社所有地の太陽光発電設備にて、当社の全国の工場及び事業所の総消費電力量を賄う再生可能エネルギーを発電し、カーボンニュートラルの実現を推進します。
- 当社では、2015 年度から上記を実現しています(2021 年度は、総消費電力量2,982,056 kWh の97%を発電)。
➁無洗米製造時の副産物をリサイクル利用し、より良い土づくり、作物づくりおよび休耕地の再開発を推進します。
■東洋ライス独自のBG 方式による無洗米製造時に産出される副産物「米の精」のリサイクル利用(肥料、飼料に使用)を推進して循環型社会の形成に貢献します。「米の精」の利用量を2030年度に2006年度比5%増やします。
- BG 無洗米製造時に取り除いた肌ヌカは、「米の精」という商品名で有機質肥料・飼料として活用されています。一般のヌカと比べるとリン、チッソがバランス良く、またミネラルが豊富に含まれていて、土中の微生物を大幅に増やす起爆剤になる特質があり、稲や野菜、家畜の飼料など多岐にわたり使われております。「米の精」の利用量を2030年度に2006年度比で5%増やします。
- BG 無洗米の原料として、「米の精」によって栽培したコメの使用および従来のコメにはない新たな付加価値創造による需要増を推進すると共に、休耕地の再開発も視野に入れたリサイクルループを推進します(現在の「米の精」使用によるコメ使用量は、自社工場で900 トン)。
③持続可能な社会の実現のため、自治体・企業・地域住民・従業員など、幅広いステークホルダーとともに実質的な活動を実践し、環境教育を推進します。
■自治体等を通じた学校給食や企業給食等へのBG 無洗米導入(金芽米、ロウカット玄米を含む)、有機質資材「米の精」を通じた循環型農業の実践により、地域の環境負荷低減、地域住民(自治体職員・学校関係者・学生・児童)への環境教育を図ります。
■有機質資材「米の精」の有用性を地域のJA、生産者の皆様にご理解いただき、コメ、野菜等への栽培時利用を推進します。また、それにより収穫された作物を学校給食等へ導入することによる地産地消及び循環型農業を実現します。
■BG 無洗米の消費地に応じて、全国各地のBG 無洗米製造企業と協業し、フードマイレージに配慮した「BG無洗米」及び「米の精」の供給体制を実現します。
■社会貢献および無洗米を起点とした環境意識を高める従業員教育、オフィスの省エネ活動(エアコン温度調整、脱プリントおよび裏紙利用による紙資源削減等)を実践しています。
- BG無洗米は、製造時のエネルギーを普通米使用時の上水・下水処理時のエネルギーとで比較すると、CO2排出量が約5分の1となることから、普及を通じて、CO2削減に貢献しています。また、BG無洗米を製造する際に回収されるヌカ(水に流すとヘドロになる)は、「米の精」という商品となり、全量がすばらしい有機質肥料や飼料として、引っ張りだこ状態で、循環型農業に有効利用されています。さらに「米の精」を撒くことで土中の微生物が爆発的に増えるため、多くの小動物が繁殖する田んぼや畑を活用し、地方行政機関・NPO・生産者・大学などと共に環境教育プロジェクト「いきものみっけファーム」を推進しているところであります。