近況報告
東洋ライス株式会社は、今年の3月1日に「世界初のお米の総合メーカー」としてスタートし、5ヶ月が経過しました。
その間、当社の金芽米は、新たな健康効果の発見が社会に注目されることで、従来になかったコメ商品として急速に拡大し、コメ業界に大きな変革をもたらしております。今回はこれらの報告を中心に「お米の総合メーカー」としての近況報告と、併せて、社会に開かれた企業として当社の第52期決算についてご報告させていただきます。
① 「タニタ食堂の金芽米」「タニタ食堂の金芽米ごはん」の販売状況について 昨年11月21日に発売した「タニタ食堂の金芽米」「タニタ食堂の金芽米ごはん」は、発売直後より全国の米穀卸企業やスーパーなどから引き合いが相次ぎ、取り扱い店舗が全国へと急速に拡大しました。
合併直後の3月に入るとそれまで「金芽米ごはん」商品だけの取り扱いであった大手食材卸が「金芽米」の取り扱いも始め、その勢いは加速度的に広がっております。その結果、現在では北海道から沖縄にいたる全国のスーパーなど3000店舗以上で販売される状況となっております。ちなみに1メーカーのコメ商品(加工商品を除く)がこのように全国で販売されるのは、正に史上初の出来事であると云えるでしょう。このような状況に伴い、金芽米の販売量も順調に伸びております。
一方、各位もご存知の通り、24年産米の高騰によりコメの消費が伸び悩み、結果、米穀企業各社は平成24年産米を大量に抱えることとなり、在庫処分のために、市場には価格を大幅に下げたコメ商品が3月末頃より出回り始めました。そのような状況の中にあって、金芽米は、販売開始当初からの高価格(4.5kgでありながら他の5kg入りより高価)をそのまま維持しているにもかかわらず売り上げが高い水準を保っております。
ちなみに某スーパーの1店舗では、72品中の米商品の中で4月以来、金芽米の販売数は常に突出した連続1位となっております。 一方、無菌包装米飯の市場は、既に大手企業の先発ブランド商品が多く存在し、しかも、そのほとんどが安売り商品であるという状況の中、「タニタ食堂の金芽米ごはん」は、全くの無名ブランドの後発商品であり、さらには数少ない高額商品であるにもかかわらず、大手食材卸様より「是非取扱いたい」とのお申し入れを頂くなどにより、お蔭様で、量販店の取り扱い店舗が全国に急速に拡大。売り上げも右肩上がりで上昇しております。
従って、「タニタ食堂の金芽米ごはん」は米穀業界紙に掲載された「約500アイテムある加工米飯の中から、売れ筋POSベスト50アイテム」にランクインされるだけでなく、居並ぶブランド同種商品の中でも、最も高価格でありながら4月は18位、5月は15位、6月は13位とぐんぐん順位を上げております。 (※2 米麦日報のグラフ化より)
なお、現在金芽米及び金芽米ごはんをお取扱い頂いている上位10社は以下の通りです。
沖縄食糧株式会社
加藤産業株式会社
木徳神糧株式会社
株式会社神明
住商フーズ株式会社
全農パールライス東日本株式会社
三井食品株式会社
株式会社ミツハシ
三菱食品株式会社
大和産業株式会社
(五十音順、敬称略)
② 金芽米全体の生産量が大幅増 このように「タニタ食堂の金芽米」商品が広く消費者に浸透したことによって、その他の金芽米商品の売上も大きく伸びております。金芽米全体の販売重量は前年同月比で4月度が205%、5月度が199%、6月度が162%と大幅な上昇となりました。また、当社が運営している通販サイトでは6月度の販売数は過去最高となり、前年同月比340%と飛躍的に伸びております。
これらの要因としては、株式会社タニタとのコラボにより商品の健康イメージだけでなく、試しに購入して体験した金芽米の良食味と、更に健康効果を消費者が確認できたことなどが定着したためと考えております。今年4月に香川大学医学部の研究グループによって発表された、“自然免疫力活性化効果”が、全国の一般紙やテレビなどで「お米で生活習慣病の予防効果が期待できる」と大々的に取り上げられことも大きな要因と考えられます。
そして、この流れは一般消費者への波及効果として次第に現れてきており、去る7月16日には広島で、また27日には沖縄で、それぞれセミナーが地元企業などの主催で相次ぎ開催されるなど、新たな動きが始まっております。
特に沖縄で開催されたセミナーは、「新発見!自然治癒力を高める金芽米の力」と題し、研究グループの中心人物である香川大学医学部准教授の稲川裕之氏が自ら講演し、「新たな精米技術で亜糊粉層を残した金芽米は、マクロファージ(自然免疫)を活性化させ、生活習慣病や感染症の予防・自然治癒力の向上が期待できる」ことを強調。さらに、「『薬食同源』の発想のもと、サプリメントに替わり主食を通してマクロファージを活性化させ、健康状態を維持しよう」との呼びかけに対しては、近年、長寿日本一から一転、生活習慣病などによりその順位が低下し、健康長寿に危機感を抱いている沖縄県民200名を超える聴衆は熱心にメモを取るなど聞き入り(※3及び4)、その関心の高さが伺えました。
このように、タニタ食堂の金芽米が火付け役となって全国に広がってきた金芽米は、これまでの「炭水化物との位置づけのコメ」とは異なった「薬食同源のコメ」と、全く別の価値観をもって、次第に一般消費者に認知され、それ故に高価格でありながら需要が高まっていることと思われます。