110年選ばれてきた味東あられ本鋪が贈る金芽米を使用した新ブランド『釜処 桝恵美』とは?
110年以上にわたり、地元・両国で愛され続ける株式会社東あられ本鋪様。良質な素材を使用し、安心・安全な米菓を製造・販売している同社では、2023年12月1日に、業界初の試みとして金芽米(きんめまい)を使用した減農薬・減肥料もち米の新ブランド『釜処 桝恵美(かまどころ ますえみ)』を発売しました。
今回は、株式会社東あられ本鋪 代表取締役社長 小林宏太郎様にお話を伺いました。
少量ずつお餅から製造するから、あられ・おかきがおいしい
東あられ本鋪様の成り立ちについて教えていただけますか。
東あられは、1910年に曾祖父の初代 小林桝恵美が創業しました。元々、炭・米問屋を営んでいたのですが、卸先の江戸あられ様が関西に戻ることを期に機械・技術等を引き継ぎ創業しました。
あられは京都のお菓子なので、東日本で一番のあられ屋になりたいと“東あられ”と命名したと聞いています。
東日本で一番のあられ屋で、“東あられ”という店名だったんですね。
その後は、どのような歴史をたどられたのですか。
戦後、祖父の二代目 小林美之助が、創業初期からの製造、卸、小売を再開させ、デパート等に販路を広げていきました。
三代目の叔父、四代目の父の時に、航空会社より機内食であられを提供したいというご依頼を受け、1990年に1袋で7種類の味が楽しめる『東一福』という商品を発売しました。それまでは、炭火手焼きのあられがメインだったのですが、たくさんの種類を食べられる新しいスタイルが人気を博し、瞬く間に看板商品となりました。
私は五代目ですが、直営3店舗、各種通販、スーパー卸、OEMなどの様々なチャネルに展開しています。また、海苔巻き食べ比べセットが、第27回全国菓子大博覧会で、「食料産業局長賞」を受賞しました。
お菓子作りをする上で、大切にしていることは何ですか。
山形の契約農家様のお米を使用しているのですが、素材の良さをしっかり出そうと、お餅から全部自社で作っています。ちゃんと餅からこだわって製造しないとうまいあられってできないんですよ。
また、もち米をしっかり蒸して甘みを引き出し、一度に餅つきする量を今までより3割減らして少量で作るようにしたら、益々おいしいお餅が作れるようになりました。このひと手間が最終加工したあられのおいしさに繋がっています。生産量を減らしてでもおいしさや品質重視で作っており、大手ではできない当社の強みです。
生産量より品質重視で少量ずつお餅から製造しているのが、うまさのポイントなんですね!
人気商品やシリーズについてお聞かせいただけますか。
先程申し上げた『東一福』は、今でも人気があります。
発売して20年以上になりますが、最近は1本のスティックで3つの味わいが楽しめるカラフルな『ARARE CAFÉ』という商品が、お客様から多くのお問い合わせをいただいています。
あとは、高級スーパーに卸している、ゴーダ―チーズやトリュフ塩など13種類の新しい味を楽しめる『両国シリーズ』も人気があり、米菓の間口を広げるのに一役買っています。
また、両国は葛飾北斎の生誕の地で、パッケージに北斎の絵柄をプリントした『北斎シリーズ』は、目で見て舌でも楽しめる人気商品です。
地域の文化を広め、地域のみなさまに愛されるお店
味やパッケージが斬新でバラエティに富んだシリーズを販売されているんですね。
先程、おばあちゃんと女の子のパッケージのおせんべいを見たのですが、かわいかったです。
そちらは、お煎餅に自分であんこを絞って挟んで食べる『おせんとあんこ』です。お年寄りから若い方まで、世代をつなぐパッケージやネーミングにし、手軽な小袋にしました。
実はこの商品を題材に、近所の落語家に新作落語を作ってもらい店内で寄席を開いています。地域の文化も広めていきたいので、あられとは別に、地域寄席を定期的に行っています。
あられから落語まで、展開が幅広いですね!
お客様のお声や客層について教えてください。
店舗のお客様は、圧倒的に50代以上の女性が多いです。あとは、法人様のご進物にご利用いただいています。ご自宅用が4割、ご進物用が6割で、セール時はご自宅用に大量購入される方が多いです。リピーターが7割で、地域のみなさまのおかげです。
『東一福』に関しては、昔からご購入いただいている方が多く、「これが好きだから」とか、「別の商品に浮気したけど、やっぱりこれがいいわ」というお声をいただいています。
「つなぐ、つむぐ」、釜処 桝恵美
別の商品を試しても戻って来てくれるのは、うれしいですね♪
新商品『釜処 桝恵美』の開発背景や特徴についてお話しいただけますか。また、商品名はどのように決定されましたか。
自社の商品がおいしいという自信はあったんですけど、おいしさ以外にお米の良さを伝えたかったのと、あられ・おかきの語源(神様にお餅を供え、神様が召し上がった後、祝福がやどったお餅を手で欠いて多くの人々に分け与えた)が好きで、こんな良い語源のお菓子にはどういった要素が必要か考えて、山形の減農薬の特別栽培米を使っていたので、これをもっとお客様に伝えられないかと考えたのがきっかけでした。
そんな中で、お米自体に力があるおいしさと栄養価を両立させた特別精米法『金芽米』が考えと合致しました。おかきの語源をコンセプトとして、心身の健康と幸せに寄り添うおかきです。本当に良い物でないと誰かに差し上げないので、差し上げる人といただいた人とご縁が繋がっていき、もっと良い物を紡いでいけますようにという思いを込めて作りました。
商品名は、おかきのおいしさや良さを突き詰めたいので、原点に返って、創業者の名前をつけました。60袋入りは『桝恵美のおか㐂 紡ぐ』、15袋入りは『桝恵美のおか㐂 繋ぐ』とそれぞれにコンセプトも落とし込みました。
フレーバーの種類や人気フレーバーを教えてください。
フレーバーは、豆おかき・潮おかき・胡麻おかき・玄米おかき・海老おかきの5種類です。アミノ酸を一切使用しておらず、お米の味を楽しんでいただきたいです。
1番人気は、丹波黒大豆の香りとおかきの甘みの相乗効果の『豆おかき』です。
私も豆おかきが一番好きなんで、食べたくなってきました。
パッケージの色合いが絶妙でプレゼントとして見栄えがいいなぁ~と思ったのですが、パッケージも含め、開発期間はどのくらいかかりましたか。
デザイナーと相談して、どうしたら素材に合った上質な雰囲気が出せるかと試行錯誤して、印刷所で何回も試し刷りをして作りました。
コンセプトの詰めとパッケージ作りに時間がかかり、開発期間は2年以上かかりました。今まで、ここまで詰めたコンセプトはなかったので、私たちが世の中に米菓の存在意義を問う必要があったと感じています。
東あられ購入者が金芽米の良さを知り、金芽米購入者が東あられの良さを知るような関係になるといいですね!
今後の展望や商品開発について教えてください。
金芽米を使った商品を他にも展開したり、玄米おかきは、金芽ロウカット玄米を使っても面白いと思っています。
また、米を通して商品展開を行い米の消費を増やしたいので、派生商品の米粉の揚げ饅頭に金芽米の米粉を使ったり、色々な意味がある商品になるように、金芽米を最大限活用させていただきたいです。
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