初心者必見!お米の基本ごはんソムリエ直伝!おいしいごはんを炊くポイント♪
みなさんは、普段からおいしくごはんを食べていますか?
うまく炊けないご経験をされたことはありませんか?
私たちがいつも食べているごはんは、ちょっとした工夫で、よりおいしいごはんにグレードアップします。
今回は、公益社団法人日本炊飯協会認定ごはんソムリエでもある私、東洋ライスの井上が、『お米(白米)をおいしく炊くポイント』をクイズ形式でご紹介していきます!
ポイント1. :浸漬
Q1:炊飯する際に、お米の浸漬(しんせき)はどのくらい必要でしょうか?
➀浸漬は不要 ➁10~30分 ③30分~1時間以上
A1:③
<浸漬時間の目安>
夏場は30分、冬場は1時間
浸漬は、とても重要です。お米にしっかりと水を吸わせることで、ふっくらしたごはんが炊けます。水温が高いと吸水速度が速くなるため、夏場は30分程度と浸水時間が短くなります。
お米は「水を吸ったところだけ」がごはんになります。水を吸わないままだと、炊飯しても、その部分は「お米のまま」です。ごはんが硬い、芯がある、膨らんでいない、といった場合、浸漬に原因があるかもしれません。しっかりと吸水させてから炊くだけで、ごはんの美味しさが変わるかもしれません!
- 金芽米(きんめまい)は、独自の精米技術で、胚芽の舌触りの良くない部分を除いた胚芽の基底部「金芽(きんめ)」と、お米の栄養と旨み成分が含まれる「亜糊粉層(あこふんそう)」を残した、とても美味しい無洗米です。
ここで、1つ実験をしたいと思います。2種類の水に、お米を1時間浸けておきます。
左側は、Aの水に浸けたお米です。しっかり吸水しており、お米が真っ白になっています。このようになったら、吸水OKのサインです!
右側は、Bの水に浸けたお米です。吸水を始めた当初の「透明」な部分が多いです。こちらは、吸水できていません。
Q2:実験した2種類の水で、なぜ差が生じるのでしょうか?
➀水の温度が異なる ➁真水ではない
A2:➁
Bの水は塩水でした。お米は真水以外では吸水できないのです。
この実験結果は、「無洗米だと炊き込みごはんがうまく炊けなくなる……」というお声に対しての説明にもなります。
その差は、それぞれの工程を考えてみると分かります。
とぎ洗いが必要な白米は、お米をとぎ洗いしている間にもお米が吸水しています。そのため、浸漬していなくても、少し浸漬した状態になるんです。
一方、無洗米は、とぎ洗いをしないため、浸漬せずにすぐ調味料を入れてしまうと、お米が全く吸水していない状態で炊飯されてしまいます。無洗米で炊き込みごはんを炊く際は、水で浸漬してから調味料を入れるようにしてみてください!
Q3:夏場に長めの予約炊飯を行う場合、注意することは?
➀注意することはない ➁水を多めに入れる ③氷を2~3個入れる
A3:③
浸漬をはじめたお米は、2時間で飽和状態(水をたっぷり吸い切った状態)になります。そのまま一晩漬けておいても問題はありませんが、夏場は水温や気温が高くなるため、水が腐敗する可能性があります。これを解決するためにも、お米1合につき、氷を2~3個入れることをお勧めします。水温が下がり、水が腐敗するリスクが下がります。また、冷たい水でじっくりと吸水させるので、おいしいごはんが炊き上がります。
Q4:お米の浸漬に最も適した水は、どんな水でしょう?
➀温かいお湯 ➁冷たい水 ➂熱湯
A4:➁
冷たい水でゆっくりと時間をかけてお米に水を吸わせた方が、よりおいしいごはんになります。水温が高い場合、お米に無理矢理、急速に水を吸わせているので、お米が割れてしまいます。割れたお米を炊飯すると、べちゃっとした炊きあがりになり、とても食感が悪くなってしまいます。
ポイント2. :保存
Q5:お米の保存に最も適した場所はどこでしょう?
➀日当たりの良い窓際 ➁シンク下 ➂冷蔵庫
A5:➂
お米は生鮮食品なので、高温多湿を避け、冷暗所で保存をお願いします。おすすめは、冷蔵庫です。保存場所や方法が悪いと劣化して、虫やカビの発生原因にもなります。
また、お米には賞味期限はありませんが、おいしく食べる目安として、開封から1ヶ月程度で食べきることをおすすめしています!
ちなみに、エアコンの当たる場所にお米を放置したり、「ザル上げ」といって一度お米を洗ってからザルにあげて水切りして乾燥させると、お米の表面に、カメの甲羅のようなヒビが入ってしまいます。
このように表面が乾燥してヒビが入ったお米を炊飯すると、とても食感の悪いごはんになってしまいます。おいしいごはんを食べるためにも、お米を乾燥させないように注意しましょう。
Q6:余ったごはんをおいしく保存する方法は?
➀炊飯器で保温 ➁冷凍庫で保存 ➂冷蔵庫で保存
A6:➁
ごはんが温かいうちにラップでくるんで冷凍庫に入れましょう。食べる時はレンジでチンするだけで、おいしいごはんが食べられます!
ごはんを冷蔵庫で保存すると、せっかく炊いたごはんが炊飯前のお米の状態に戻ろうとして、カチカチに硬くなってしまいます。また、炊飯器での保温も、短時間であれば問題ありませんが、長時間保温すると、ごはんが乾燥してパサパサになり、硬くなってしまいます。
ポイント3. :炊飯
Q7:炊飯器での適切な炊飯量は?
➀3割 ➁7割 ➂10割
A7:➁
炊飯器の適切な炊飯量は、最大容量の7割程度がベストです。合わない容量(極端に少ない、パンパンに炊く)だと、熱伝導が悪くムラができて、ごはん粒がふっくらしなかったり、ツヤが出なかったり、おいしいごはんが炊き上がらない場合があります。近年は炊飯器の性能が上がっているため、気にならない方もいらっしゃいますが、おいしくごはんが炊けない場合は、このルールを守るだけでおいしくなります!
Q8:おいしいごはんを炊くには炊飯器のどのモードが良い?
➀普通炊きモード ➁早炊きモード ➂どちらのモードでも良い
A8:➀
早炊きモードでは、炊きあがりの食感が変わってきます。最初の吸水時間が短い分、やや硬めのごはんが炊けます。また、最後の蒸らし時間も短いので、お米の表面に水分が残りやすく、ごはんがベチャっとして、水っぽく感じることがあります。
早炊きモードは、ご家庭ですぐにごはんが必要な時には便利な機能ですが、それ以外の時は、ぜひ普通炊きモードで炊飯するようにしてみてください!
【普通炊きモード:50~60分程】
➀水温を上げてお米に吸水させる
↓
➁さらに水温を上げて水を沸騰させる
↓
➂沸騰を維持し、ごはんを炊飯する
↓
④炊きあがったごはんを蒸らす
【早炊きモード:20~25分程】
➀水温を上げて水を沸騰させる
↓
➁沸騰を維持し、ごはんを炊飯する
まとめ
今回は、おいしいごはんを炊くポイントをご紹介しました。
・「浸水」は、夏場30分、冬場1時間程度で行う。
・「お米の保存」は、冷蔵庫がおすすめ。
・「余ったごはん」の長時間保存は、冷凍庫で行う。
・「炊飯器での炊飯」は、普通炊きモードで7割がおすすめ。
皆さんはいくつご存じでしたか? ちょっとした工夫で、いつものごはんがよりおいしくグレードアップします。ぜひご家庭でも試してみてくださいね!